ある日フィリップは友達を家に連れてきた。 只その友達の風貌は少しおかしく、薄汚れた服に裸足。おまけには身体にアザと来た。 見て直ぐにわかるくらいの虐待児。それをフィリップは連れて返って来た。 「父さん、母さん。…オレの友だち。チャーリーね、おやいないんだって。」 虐待された上に捨てられたのか…。何てこった。そんな事する人間がいるなんて…!! ざっと事情を聞き、大体の流れが掴めた所で、先にキャサリンが口を開いた。 「チャーリーちゃんっ!そういう人はね、もう親じゃないのよ!だから会いたいなんて絶対思っちゃ駄目!!」 「そうだぞチャーリー!そういう事情なら仕方ない、お前はうちであずぁッ!!!(殴られ)」 「まだ終わってないの!!…お腹を痛めて出来た子なのに…虐待して捨てるなんて信じらんないわ…!! 良い?チャーリーちゃん、あのね」 「…母さん、チャーリーがこわがってる。」 オレの顎に一発食らわしたキャサリンがその一言で止まった。 「あ…。ごめんなさい、チャーリーちゃん。」 直ぐに微笑んで、チャーリーの頭を優しく撫でた。 チャーリーは撫でられて気持ち良さそうに眼を薄く閉じる。 「…そういう訳でだな。とりあえず。とりあえずは、捜索願は出す。 オレの予想だと恐らく届出は無いと思うが…。それで何も無かったら、チャーリー。 …お前はオレ達の家族になるぞ。」 案の定親を名乗り出るものは出なかった。 よって、チャーリーは正式にオレ達の家族となった。 フィリップにとっては、弟が出来たようなものだろう。仲も良いし、本当の兄弟みたいだ!